小学生でも使える便利な計算の裏技 掛け算編
☆小学生は全パターン覚えるべき九九
頻出度:★★★★★
九九は最も良く出るので暗記しましょう。
掛け算の交換法則で全パターン覚えなくても出来ますが覚えた方が得です。
5×8=40(暗記)
☆後ろに0が付く数を掛ける
頻出度:★★★★★
例えば70×800は、以下に分解することができます
7×10×8×100 = 56×1000 = 56000
この時56000の0の数は、70×800の0の数と同じです。
これを使って計算が速くなります。
2000×600=12 000 00
4000×5000=20 000 000
↑騙されてはいけません!これは20と000000に分けられます(4×5=20)
☆11をかける
頻出度:★★★★☆
覚えた方が速いです。
ab×11の各桁はa (a+b) bと書くことができます。
どういうことかというと、23×11 = 2,(2+3),3 = 253です。
これはab×10 + abだからです。
また、繰り上がりも考慮しましょう。
48×11=528
123×11=1353 [(1+0),(2+1),(3+2),(0+3)]
2842×11=31262 [(2+0),(8+2),(4+8),(2+4),(0+2)] (この位のレベルだと筆算の方が正確)
☆1桁目が5である数の2乗
頻出度:★★★★★
二乗とは、同じ数を2回かけることです。(50×50)
これは、2通りの計算方法がありますが、どちらも同じ計算です。
ある数をa5とします。
この時a5×a5は、1の位、10の位は25で確定。
①100の位以上は、a²+aで求められます。
②100の位以上は、a×(a+1)で求められます。
正確に言うと、これは分配法則だからどちらも同じです。
ちなみに俺は①派
わかりづらいので、たとえを見てみましょう
35×35 = [(9+3),2,5(確定)]で1225です。
145×145 = 21025
証明も簡単です。(中3レベル)
(10a+5)²=100a²+100a+25 = 100(a²+a)+25 = 100a(a+1)+25
あ、10秒で証明できちゃいましたね
☆10の位以上が同じで、1の位の和が10の掛け算
頻出度:★★★★★
どういうことかというと、37×33←こいつみたいなやつです
ab×acとします。
どう計算するかというと、1の位と10の位は、1の位の積です。b×c
100の位以上は…
①100の位以上は、a²+aで求められます。
②100の位以上は、a×(a+1)で求められます。
さっきと同じですね。
正確に言うと、(10a+b)(10a+c) = 100a²+10a(b+c)+bc
ここでb+cは10なので、100a²+100a+bc = 100(a²+a) +bc
54×56 = 30 24
28×22= 6 16
251×259 = 650 09
使用頻度が高いので覚えましょう
☆10の位の和が10で、1の位が同じ掛け算
頻出度:★★★☆☆
どういうことかというと、77×37←こいつみたいなやつです。
ba×caとします。
どう計算するかというと、1の位と10の位は、aの二乗です。
100の位以上は、b×c+aです。
正確に言うと(10b+a)(10c+a) = 100bc + 10a(b+c) + a²
ここでb+cは10なので、100bc+100a+a² = 100(bc+a)+a²
ちょっと特殊なのでやってみましょう。
77×37 = 2849
18×98 = 1764(後述の18×100-18×2でも求められます)
51×51 = 2601
この掛け算は、和が10でなかったり、一の位が同じじゃなかったら使えません。
☆分解
頻出度:★★★★☆
キリのいい数に分解すると、速く計算することができます。
(例)
59×99 = 59×(100-1) = 5900-59 = 5841
27×51 = 27×(50+1) = 1350 + 27 = 1377
17×0.9 = 17×(1-0.1) = 17-1.7 = 15.3
☆5の累乗を掛ける
頻出度:★★★★☆
5の場合
186×5=93×2×5 = 93×10 = 930
または
186×5 = 186×10÷2 = 1860÷2 = 930
25の場合
320×25 = 80×4×25 = 80×100 = 8000
または
320×25 = 32000÷4 = 8000
自分は後者です。
190×50 = 9500
320×125 = 40000
☆展開公式は便利!!
頻出度:★★★★★
展開公式は、中学数学の3年生で習いますが、正直いってなぜこんなに便利なのにこんなに遅く習うのか分からない!そのくらい便利です。
(a+b)(a-b)が特に使えます。
(a+b)(a-b) = a²-b² すっごく簡単
補足として(a+b)と(a-b)の間には×が省略されています。
例えば28×32
28×32=(30-2)(30+2)=900-4 = 896
95×105 = (100-5)(100+5) = 10000-25 = 9975
114×126 = (120-6)(120+6) = 14400-36 = 14364
☆展開公式の利用1
頻出度:★★★☆☆
a²-b² = (a+b)(a-b)と計算することができます。(因数分解)
あっそ かと思われますが、これを移行すると…
a² = (a+b)(a-b) + b²
99² = (99+1)(99-1) + 1² = 100×98 + 1 = 9801
これは100に近い数の二乗に便利。
107² = (107+7)(107-7) + 7² = 100×114 + 49 = 11449
86²=(86+14)(86-14) + 14² = 100×72 + 196 = 7396
86~114の二乗はこれでパパッと計算できます。
☆一の位が5の数と一桁の数を掛ける
頻出度:★★★★☆
例 8×15 → 80 + 8×5 = 120(暗算筆算)
6×45 = 240 + 30 = 270
または
8×15 = 8×30 ÷2 = 240 ÷2 = 120
6×45 = 6×90 ÷2 = 540 ÷2 = 270
どちらでもいいです
☆1の位が2の二乗
頻出度:★★★☆☆
a2×a2 は、別の乗法公式を用いて10a×10a + 4×(10a+1)
正確に言うと、(10x+2)² = 100x² + 40x + 4 = 100x² + 4(10x+1)
どういうことかと言うと、
42×42 = 1600 + 164 = 1764
112×112 = 12100 + 4×111 = 12544
なにかと便利
☆展開公式の利用2
(a+b)² = a²+2ab+b²
(a-b)² = a²-2ab+b²を使います。
21² = 400+40+1 = 441
19² = 400-40+1 = 361
便利ですね。1の桁が1,9の場合に使えそうです。
141² = 19600 + 280 + 1 = 19881
159² = 25600 - 320 + 1 = 25281
こういう風に見ると、10進法を採用した人類は賢いですねぇ…